双極性障害のタスク管理術|脳疲労を減らす5つの工夫

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双極性障害のタスク管理術|脳疲労を減らす5つの工夫

ToDoリストを開いて、なぜか動けない。

そんな朝が、私には何度もありました。やることは決まっているのに、体が重い。頭の中で「あれもこれも」と声がするのに、最初の一つに手が伸びない。

双極性障害があると、タスク管理は思った以上に難しいです。
やる気の問題ではなくて、たぶん脳の問題なんですよね。

この記事では、私自身がタスク管理で散々失敗してきた経験と、そこから「脳を守る管理」に切り替えた話を書いていきます。先に結論だけ言うと、大事なのはタスクの量ではなく「脳の残量」でした。

結論だけ知りたい人向けの要点
・双極性障害のタスク管理がうまくいかないのは、管理不足ではなく負荷過多のことがある
・「できる日」を基準に予定を組むと壊れやすい
・1日3つまで、回復時間も予定に入れる、やらないことを先に決める
・タスク量より「脳の残量」で考えると少し楽になる


双極性障害のタスク管理が難しい理由

まず、なぜ難しいのか。理由を分けて見ていきます。

脳の処理能力は、その日によって変わる

双極性障害の困りごとの一つに、調子の波があります。
気分の波というと感情の話に聞こえますが、
実際には「脳の処理能力の波」に近い気がします。

昨日できたことが、今日はできない。これは珍しいことではありません。
私の場合、頭がうまく回らない日は、
メールを一通読むだけでぐったりすることもあります。
いわゆる脳疲労やブレインフォグと呼ばれる状態に近いのかもしれません。

処理能力が一定でないのに、タスクの量だけ一定にすると、
当然どこかで合わなくなります。

「できる日」を基準にすると、予定が壊れる

ここが落とし穴だと思っています。

調子のいい日は、頭がよく回ります。
気分も軽くて、いくつものことを同時に進められる。
その感覚のまま「自分はこれくらいできる人間だ」と予定を組んでしまう。

でも、その「できる日」は毎日ではありません。むしろ少数派かもしれません。
できる日基準で組んだ予定は、できない日に全部こぼれ落ちます。
そして「またやれなかった」という気持ちだけが残ります。

不安が、全部を抱え込ませる

もう一つ、見落としやすいのが不安です。

「忘れたらどうしよう」「これも今日中にやらないと」。
そういう不安があると、人はタスクを手放せません。
全部を視界に入れておこうとします。

ただ、視界に入れたタスクは、それだけで脳の容量を使います。
やっていなくても、覚えているだけで疲れる。
抱え込むこと自体が、すでに負荷なんですよね。


私が一番ダメだったタスク管理

ここからは、私が実際にやって失敗した管理方法の話です。
読みながら「あ、これ自分もやってる」と思う人がいるかもしれません。

予定を、すき間なく埋めていた

調子がいいとき、私は手帳のすき間が気持ち悪くなる時期がありました。

午前にこれ、午後にこれ、夕方にこれ。
空白があると「もったいない」と感じて、つい何かを入れる。
たぶん軽躁や混合状態のときの感覚だったのだと、今は思います。

すき間なく埋めた予定は、見た目は充実しています。
でも、一つでも崩れると後ろが全部ずれます。
そして翌日、強い疲労が来るまでが私の失敗の定番。

完璧なToDoリストをつくっていた

ToDoリストも、きれいに作ろうとしていました。

大項目、小項目、優先順位。
色分けまでしていた時期もあります。
リストを作っている間は、何かを進めている気がして安心するんですよね。

でも、リスト作りは作業ではありません。
本体のタスクには一歩も近づいていない。
完璧なリストができたころには、もう疲れて動けない、
ということが何度もありました。

リマインダー地獄になっていた

忘れることが怖くて、スマホのリマインダーを増やしました。

結果、一日に何度も通知が鳴ります。
鳴るたびに脳が「何か来た」と反応して、そのたびに少しずつ削られていく。
警戒モードがずっとオンのような状態でした。

リマインダーは本来、安心のための道具です。
それがいつのまにか、不安を増やす道具になっていました。

今の私は「脳を守る管理」に変えた

失敗を重ねて、私は管理の目的そのものを変えました。

以前のタスク管理は「全部こなすため」のものでした。
今は違って、「脳を守るため」の管理に近いと思っています。
生産性を上げる管理ではなく、消耗を防ぐ管理、
と言い換えてもいいかもしれません。

具体的に、5つのことを変えました。

1日のタスクは3つまでにする

まず、1日に積むタスクを3つまでに決めました。

3つというのは少なく感じるかもしれません。
でも、調子の悪い日でもなんとか手が届く数、という基準で選んでいます。

3つ全部できたら、その日は合格。
余力があれば、4つ目に進んでもいい。
あくまで上限ではなく「ここまでやれば十分」というラインとして置いています。

「回復時間」も予定に書き込む

次に、回復時間を予定に入れるようにしました。

これは以前の私にはなかった発想です。
昔は、休む時間は「予定の外」にありました。
だから予定が詰まると、真っ先に休みが削られた。

今は、横になる時間や何もしない時間を、タスクと同じように手帳に書きます。
回復は予定の余りではなく、予定の一部。
そう扱うようにしてから、燃え尽きるような疲れ方が減った気がします。

外出した日は、ほかを捨てる

外出は、自分が思っているよりずっと脳を使います。

人と会う、移動する、知らない情報を処理する。
私の場合、外出した日は帰宅後にほとんど何もできません。
電車やバスに乗るだけでも疲れる感覚があります。

なので、外出を入れた日は、ほかのタスクを最初から捨てます。
「外出+それ以外」ではなく「外出だけ」。
これだけで、翌日に持ち越す疲労がだいぶ軽くなりました。

もし時間に余裕があるならば、1時間から数時間寝て脳を回復させる。
そしてタスクを一つ増やす。このタスクは私は晩ご飯を作るのに当てています。

例えば、

朝食(薬飲むため)
記事投稿・下書き30分
1時間寝る
在宅作業2時間
・1時間休憩、昼食
在宅作業2時間、終了
15時台にお風呂
1時間半ほど寝る
献立決めて晩ご飯作る夕食食器洗い
1~2時間寝る
余裕があったら記事を書く

というルーティンで一日を過ごしています。
タスクが12個ありますが、3回ほど寝るタスクを設けてるのがミソです。
寝るタスクによって、前のタスクの疲労が軽減され、次のタスクを行えるからです。
で、お風呂はかなりめんどくさい部類に入るので、
ルーティンの中に入れ込んで、15時に入ると決めています。

ほんっとうに削りに削ったルーティンで、
これでもタスクは少ないほうだと思っています。

ここに買い出しに行く(つまり外出)タスクを入れると、脳疲労で晩ご飯のクオリティが下がりますし。

LINEの返信も「タスク」として数える

これは意外と効いた工夫です。

LINEやメールの返信を、
私はちゃんとした「タスク」として数えるようにしました。

返信は一見、小さな作業に見えます。
でも、相手の文面を読んで、内容を理解して、言葉を選んで返す。
これは立派な情報処理です。
脳疲労があるときは、一通の返信が重く感じることもあります。

「ただの返信」と軽く見ていると、見えないところで容量を食われます。
だから、3つのタスク枠の一つに「LINE返信」が入る日もあります。

「やらないこと」を先に決める

最後に、いちばん大事だと思っているのがこれです。

私は、その日の「やること」より先に、
「やらないこと」を決めるようになりました。

今日は掃除をしない。今日は連絡を返さない。今日は考えごとをしない。
先にそう決めておくと、脳がそのタスクを手放せます。
視界から外れたものは、容量を使いません。

やることを足す管理から、やらないことを引く管理へ。
順番を変えただけですが、感覚はずいぶん変わりました。


双極性障害の人は「管理不足」ではなく「負荷過多」のことがある

ここまで読んで、思った人がいるかもしれません。
「結局それは、自分の管理が甘いだけでは」と。

私自身、長くそう思っていました。
タスクが回らないのは、自分の努力や工夫が足りないからだと。

でも今は、少し違う見方をしています。

タスクが回らない原因は、
管理不足ではなく「負荷過多」のことがあるんですよね。

脳疲労、ずっと続く警戒モード、人より多く感じてしまう情報処理量。
それらが積み重なって、容量がもう埋まっている。

つまり、空のコップに水を入れているのではなく、
もう半分入っているコップに水を足そうとしていた、
ということかもしれません。
あふれるのは当然です。

これは怠けとは別の話だと、私は思っています。
怠けているのではなく、すでに使い切っている。

だとしたら、必要なのは「もっと頑張る」ではなく
「これ以上積まない」のほうかもしれません。

このあたりの感覚は、双極性障害の脳疲労や、常に気を張ってしまう警戒モードについて書いた記事ともつながる部分なので、しんどさの背景を知りたい方はそちらも読んでみてください。


まとめ|タスク管理より「脳の残量管理」が大事だった

長く失敗してきて、私がたどり着いたのはシンプルなことでした。

タスク管理よりも、「脳の残量管理」のほうが大事だった、ということです。

何をやるかをきれいに並べることより、
今日の自分にどれくらいの容量が残っているかを見ること。

残量が少ない日は、3つを2つに、2つを1つに減らしていい。
それは妥協ではなく、たぶん正しい判断です。

最後に、今日からできることを並べておきます。

  • 1日のタスクは3つまでにする(体調にもよります)
  • 回復時間も予定に書き込む
  • 外出日はほかを捨てる
  • LINE返信もタスクとして数える
  • 「やらないこと」を先に決める

全部を一度に変える必要はありません。
どれか一つでも、今日の予定から「足す」のではなく「引く」ことができたら、
それで十分な気がします。

うまく管理できない日があっても、
それはあなたの能力の問題ではないのかもしれません。

ただ、コップがもう少し満ちているだけ。
そう思えると、ほんの少しだけ呼吸がしやすくなる気がします。

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この記事を書いた人

「双極性障害」「老猫介護」「ペットロス」「脳疲労」。

このブログでは、
混合状態や在宅生活の中で感じたことを、
猫たちとの暮らしと一緒に記録しています。

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