双極性障害(双極症)は、脳の病気です。 しかも最新の研究では、脳のどの部位がエラーを起こしているのかが、少しずつわかってきています。
頭の中で何が起こっているのか。 それが、どう行動に結びついているのか。
仕組みを知ったとき、私はこう思いました。
「自己嫌悪する必要はないんだ」と。
今日は双極性障害が脳の病気であること、そして10年かけて自分の躁状態に気づけるようになってきた話を書こうと思います。
「自分は本当に双極性障害なのか」と悩む方は、双極性障害の自己チェックも参考になるかもしれません。
双極性障害は脳のどこで起きているのか
最新研究でわかってきた「脳のエラー」
双極性障害は、脳の特定の部位の働きに異常が起きている病気です。 最近の研究では、その「どこで何が起きているか」が、かなり具体的に見えてきています。
詳しくは双極性障害は脳の障害|福祉と上手に付き合うにまとめました。
「脳の病気」と知って、自己嫌悪を手放せた
「気分の問題」「気の持ちよう」と言われると、苦しいんですよね。 でも、「脳の機能の病気」と知ってからは、少しだけ自分を責めずに済むようになりました。
性格の問題じゃなくて、脳の働きの問題。 そう思えるだけで、ちょっと呼吸が楽になります。
混合状態のしんどさの正体については混合状態と脳の過熱|新しい医療の希望にも書きました。
遺伝より環境要因が大きいという事実
双極性障害は遺伝病とも言われますが、多くは環境要因だと言われています。
真っすぐで、まじめな心を持っていた人ほど、傷つけられて脳がエラーを起こすことがあるそうです。 人生を大きく揺さぶられたのですから、本当に理不尽な話だと思います。
訴訟を起こしてもいいんじゃないかと思うほどです。 まあ、お金がないし、あったとしてもその人の顔をもう一度見たくないので、私はやりませんが。
もちろん、ここから立て直すのは簡単じゃありません。 特に難しいのは、自分に合う薬を見つけることだと思います。
それでも、合う薬が見つかれば、地獄のような状態から抜け出せることがあります。 薬の話は双極性障害の薬|飲み続けるか迷ったときに詳しく書きました。
福祉に頼るのは甘えではない|双極性障害と障害年金
状況を正しく判断する「賢明な選択」
双極性障害を抱えながら福祉を利用するのは、決して甘えではありません。 それは、状況を正しく判断した「賢明な選択」だと思っています。
今、うつでしんどいかもしれない。 何もできないと感じているかもしれない。
それでも。 ここが、踏ん張りどころです。
実際に私が障害年金を取得した経緯は障害年金2級の取得までにまとめてあります。
福祉は使わないと予算が削られる
少し現実的な話をすると、福祉は使う人が減ると予算が削られます。 だから、必要な人は遠慮なく使った方がいいんですよね。
「自分なんかが」と思わなくて大丈夫です。 申請して、通る人は通ります。 それだけのことです。
自分で「躁」に気づけるようになるまで10年
0か100かの思考を、治したい。 躁の反動で、きつい鬱が来て動けなくなる。
でも、躁のときの自分は、それが躁状態だとわかりません。
そんな時間が、10年続きました。
家族に言われて気づく日々
家族から「今、躁になっているよ」と言われて、初めて気づき、薬を飲む。 それを、何度も繰り返してきました。
自分では絶好調だと思っているので、止められると最初は納得できないんですよね。 でも、振り返ると確かに「しゃべりすぎていた」「動きすぎていた」と気づくんです。
最近、ようやく自分で認知できるようになってきた
その繰り返しの中で、最近ようやく、
- 「あ、今日は自分にしてはしゃべり過ぎているな」
- 「少しハイテンションかもしれない」
- 「今日はタスクを抱えすぎている。このままだと反動が来るかもしれない」
そう自分で気づける瞬間が、少しずつ増えてきました。
薬でコントロールできれば、躁の反動である鬱を抑えることができます。 安定した状態——いわゆる寛解に近づいていきます。
気分の波を可視化するために、私はライフチャートで自己カウンセリングを続けています。
ブレーキを人に預けることから始める
だからこそ、家族や友人、相談員など、 「言ってくれる人」の存在は本当に大きいです。
最初は、人にブレーキを預けるのも一つの方法だと思います。 そしていつか、そのブレーキを自分で踏めるようになる。
家族との関係づくりについては双極性障害と家族の関係にも書きました。
私は今、寛解に向けて、確実に前進している気がします。 もっと早く安定する人もいるかもしれません。 でも、比べなくていいんですよね。
それでも、家族に言われて気づいた混合状態
……とは言いつつ。
「あんた、ずっと混合やで」
実は2月に入ってから、ずっと混合状態だったようです。 それに気づいていなかったのは、私でした。
2月中旬、母に言われました。 「あんた、ずっと混合やで」と。
混合状態のしんどさについては双極性障害の混合状態とはに詳しく書いています。
メトロノームのように揺れる脳
そのときの私は、自分では「寛解に近いかもしれない」と思っていました。 でも、私の脳はそんなに単純ではなかったんですよね。
メトロノームの真ん中で、フルフルと小刻みに揺れている感じ。 かと思えば躁にバッタン。 そして鬱にバッタン。
振り切れていた日も、どうやら何日かあったようです。 自覚症状は、ほとんどありませんでした。
躁はわかりにくい、鬱はわかりやすい
鬱はわかりやすいんです。 動けないし、しんどいし、自分でも気づける。
でも、躁は本当にわかりにくい。 「ちょっと調子がいい日」と区別がつかないからです。
脳に情報を入れたくなくて、目を閉じながらサビ管と話していた日もありました。 正直、しんどかった。 それでも、週に一度はB型に行かなきゃいけないと思っていました。
混合状態の翌日の疲労感は独特で、混合状態の次の日の疲労に書きました。
まとめ|気づける日は必ず来る
双極性障害は、脳の病気です。 気持ちの問題でも、性格の問題でもありません。
- 脳の特定の部位がエラーを起こしている
- 多くは環境要因によって起きる
- 自分に合う薬と、福祉と、人に預けるブレーキで、整えていける
最初は、自分の躁に気づけなくて当たり前です。 私もそうでした。
家族や相談員に「今、躁になっているよ」と言ってもらいながら、少しずつ自分で気づけるようになっていく。 その積み重ねが、寛解への道だと思っています。
今しんどい方は気分が落ち込んだ時の対処や、在宅入院という選択も参考にしてみてください。
私は、猫に救われた部分も大きいです。 猫との暮らしで欠かせない5つのことに、その理由も書きました。
今まさに波の中にいる方も、気づける日は必ず来ます。 私がそうだったように。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

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