双極性障害の孤立は性格のせいじゃない|原因と4つの対処法

気づいたら、何日も人と話していませんでした。

双極性障害になると、気づかないうちに人との距離ができ、孤立してしまうことがあります。

正確には、猫とは話しているんです。「カイ」ちゃんに「ごはんだよ」と声をかけて、「しぃ」ちゃんが鳴けば返事をして。

でも人間と、言葉らしい言葉を交わした記憶がない。スマホには未読の通知が溜まっていて、開く気力もないまま、また一日が終わる。

双極性障害になってから、こういう日が増えた気がします。

「双極性障害 孤立」で検索する人は、たぶん孤独の解消法そのものより、「なぜ自分はこうなったのか」を知りたいんじゃないかと思うんです。
性格のせいなのか、病気のせいなのか。このまま一人になっていくんじゃないか、という不安。私もそうでした。

結論から言うと、孤立の理由は性格だけではないのかもしれません。病気の波と、地続きのところがある気がしています。

双極性障害で孤立しやすくなるのはなぜか

うつ状態で、人との関わりが減っていく

うつの時期は、返信ができません。

文章を考えるだけで疲れてしまうんですよね。「元気?」の三文字に、どう返せば角が立たないか、何分も考えて、結局送れない。外出は言うまでもなく、誰かに会うエネルギーが、そもそも残っていない。

双極性障害では、躁状態よりもうつ状態で過ごす時間が長い人も多いと言われています。特にⅡ型はそうらしい。だとすると、人と関わらない時間が長くなるのも、ある意味では自然なことなのかもしれません。

それに「迷惑をかけたくない」という気持ちもあります。こんな状態で連絡しても、相手を困らせるだけじゃないか、と。守っているつもりで、距離を取っている。

このあたりは、返信できなくなる感覚を別の記事でも書きました。 【双極性障害でLINEが返せない|脳の疲れの話

躁・軽躁状態で、人間関係にひびが入る

逆に、調子が上がっている時にも壊れます。

普段なら言わないことを言ってしまう。行動量が増えて、相手との温度差が出る。その時は「自分はうまくやれている」と思っているんです。でも後から振り返ると、距離を詰めすぎていたり、言いすぎていたり。

そして気分が落ちた時に、全部思い出して自己嫌悪になる。「あの時の自分は何だったんだろう」と。

睡眠が短くても元気でいられる時は、調子がいいのではなく、躁の入り口だったりするらしいんですよね。元気そうに見える時ほど、後で反動が来る。

そもそも、理解されにくい病気だから

外見では分からない、というのも大きい気がします。

会えば元気そうに見える。だから「気分の問題」「甘え」と思われることもある。本人の中では…もちろん実際に発熱しているわけではありません。でも、本人の感覚としては脳が四十度の熱を出しているような状態になることがあります。

理解されないことが続くと、説明する気力も失せていきます。それでまた、口数が減る。

双極性障害の孤立は「性格」だけが原因ではない

「自分が悪い」と責めてしまう理由

私は長いあいだ、孤立するのは自分の性格のせいだと思っていました。

感情の調整の難しさや刺激への敏感さには、双極性障害に伴う脳の働きの変化が関係していると考えられています。疲れやすさも、人付き合いを避けてしまうのも、性格というより病気の特性に近いのかもしれない。

そう思えた時、少しだけ、自分を責める手が緩んだ気がします。 【双極性障害は脳の疲れ|なぜこんなに消耗するのか

警戒モードになって、人を避けてしまう

もうひとつ、私の場合は「先回り」があります。

傷つく前に、距離を取ってしまう。期待しなければ裏切られない、関わらなければ消耗しない。頭のどこかが常に身構えていて、人を避けることで自分を守っている感覚です。

これは孤立というより、防衛に近いのかもしれません。 【双極性障害の警戒モード|いつも気を張ってしまう理由

孤立していると感じた時の、私なりの対処法

無理に「普通の人付き合い」を目指さない

まず、大人数に戻ろうとするのをやめました。

頻繁に会うより、たまに安心して話せる人が一人いればいい。そう考えると、少し楽になったんですよね。距離感は、自分の調子に合わせて調整していい。そう思うようにしています。

病気を理解してくれる場所を持つ

医療機関や、福祉サービス、当事者の集まり。同じ経験を持つ人とは、説明しなくても通じる部分があります。

私は今、B型事業所に通っていますが、「分かってもらえる前提」でいられる場所があるだけで、ずいぶん違う気がします。 【内部リンク:双極性障害と社会との距離|安心できる居場所の話】

双極性障害では、生活リズムの乱れが気分の波につながることがあります。ちなみに、対人関係と生活リズムを一緒に整える「対人関係・社会リズム療法(IPSRT)」という治療法もあるそうです。決まった時間に起きて、誰かと少し接して、また眠る。そのリズムが気分の安定につながるとされているらしく、孤立と無関係ではないんだな、と思いました。

「孤立」と「一人の時間」は違う

これは私にとって大事な区別です。

回復のために必要な一人の時間と、消耗していく孤立は、似ているようで違う。前者は静かで、後者はどこか冷たい。自分がどちらにいるのか、時々立ち止まって確かめるようにしています。

少しずつ、戻っていくために

小さなつながりから作り直す

いきなり会う、ではなくて。

  • SNSで一言だけ反応する
  • 知人に近況を一行だけ送る
  • 週に一度、図書館で一時間だけ過ごす

こういう段階的な接し方が勧められているそうです。日光を浴びて外に出ることも、状態に合った範囲からで構わない、と。私も、まずは挨拶だけ、から始めました。

調子の波を前提にして、人間関係を考える

元気な時を基準に予定を組むと、必ずどこかで破綻します。

だから最初から「休む日」を計画に入れる。続けられる関係を選ぶ。波があることを、人付き合いの前提にしてしまう。そのほうが、長く続く気がしています。 【内部リンク:双極性障害の安全基地|気合いではなく仕組みで休む】

結論だけ知りたい人へ(要点まとめ)

  • 孤立の理由は性格だけではなく、うつ・躁の波と地続きのことがある
  • うつでは関わりが減り、躁では関係にひびが入りやすい
  • 警戒モードで、自分から距離を取ってしまうこともある
  • 無理に広げるより、安心できる小さなつながりを一つ持つ
  • 「一人の時間」と「消耗する孤立」は分けて考える

孤立は、症状を悪化させやすいとも言われています。だからこそ、信頼できる人とのつながりは、ほんの細いものでも保っておけたらいいなと思うんです。

もし今、しんどさが大きくて一人で抱えきれないと感じる時は、医療機関や相談窓口に頼ってほしい、とも思います。私が言えた義理ではないのですが。

今日も、しぃが膝に乗ってきました。人としばらく話していなくても、この重みがあるだけで、まあ今日はいいか、と思える日もあります。そういう日を、少しずつ増やしていけたら。

そんなふうに、考えています。

※双極性障害による孤立は、簡単になくなるものではありません。でも、自分を責めるだけではなく、病気の波を理解しながら小さなつながりを守っていくことはできます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「双極性障害」「老猫介護」「ペットロス」「脳疲労」。

このブログでは、
混合状態や在宅生活の中で感じたことを、
猫たちとの暮らしと一緒に記録しています。

コメント

コメントする

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

目次